子供の頃の私達を取り囲む環境、特に親や周囲の大人達の感情や行動は
大きく私達の精神面、肉体面に影響を与えます。
個人としての本来の望みと、周囲の大人達の望む物が同じとは限りません。
傷付く事を恐れ、痛みに満ちた経験から自分自身を守ろうとして、また、両親
の愛情を得るために自己を偽るという、色々な防衛方法(ディフェンス)を身
につけてゆきます。この傷付き、痛みに満ちた経験からのイメージや信念体系
により、同じパターンは大人になっても繰り返されます。
痛みを押さえ込むために、それを見ないように誤魔化し、気を散らすために、
様々な方法を作り出します。
忙しさで気を紛らわす仕事中毒、反対に引きこもり、麻薬・煙草・アルコール
中毒。良かれ悪しかれ、どんな代償を払おうと「一番」を目差す一番中毒。
これらの偽りの自己が、自分を守っていると思われるこの防衛が、行き着く所
「生」という大きな代償を払う事になるとは思ってもいない事でしょう。
痛みを押さえ込む為、麻痺させたエネルギーの流れは、それと一緒に本来
の生命エネルギーの流れをも押さえ込んでしまいます。
忘れた事にしてしまった過去と共に、自己の一部もまた忘れている事にさえ
気付きません。